Queue株式会社が運営する「LLMOナビ」の2026年9月調査では、結婚式場・ブライダルに関する100個の非指名質問をGeminiに入力しました。非指名質問とは、特定の企業・サービス名を原則として含めない質問です。式場探しの媒体が情報源に使われても、その名称が本文に出るとは限りませんでした。地域、予約、予算の質問を分け、どの役割で紹介されたかを確認します。

調査概要

調査の範囲と確認できた実行条件は次のとおりです。

表1 調査概要

 

項目

内容

調査主体

Queue株式会社/LLMOナビ

調査目的

想起形成を目的とした質問に対する名称の出現と参照元の把握

対象業界・対象顧客

結婚式場・ブライダル。式場、挙式プラン、見学予約、周辺手配を検討する生活者を想定した質問群

対象AI

Gemini。具体的なモデル版は不明

質問と回答

設計100問/取得100回答/集計対象100回答。空欄0回答

調査年月・非指名質問

2026年9月/非指名と確認した質問100問

地域・言語

JP/日本語

検索の記録

検索発火33回答/事前学習67回答。記録された検索クエリ79件

確認できない実行条件

正確な実行日時、アプリかAPIか、モデル版、検索設定、会話履歴、再試行の履歴

出典:Queue株式会社「LLMOナビ 結婚式場・ブライダル業界AI検索可視化調査」(2026年9月)

取得した100回答をすべて対象としました。場所などの追加情報を求める回答も、失敗として除外していません。ファイル作成日時は、Geminiに質問を実行した時刻とはみなしていません。

本記事で使う参照元・本文言及・推薦の読み方

参照元は、回答に関連して情報源として記録されたWebページやドメインです。本文言及は、企業・サービス名が回答本文に1回以上現れた状態です。推薦は、その対象が利用、購入、相談、依頼などの候補として提示された状態を指します。名称が説明や事例に出ただけでは推薦と数えません。

出現回答率は、対象が1回以上現れた回答数を対象回答数で割った値です。同じ回答で同じ名称が何度出ても1件とし、全体は100回答、テーマ別はそのテーマの実数を分母にします。複数の名称が一つの回答に出るため、率の合計は100%になりません。

今回は推薦の役割を全件で統一判定していないため、推薦率は掲載しません。参照先と本文の個々の記述を対応付ける情報も不足しており、「本文引用の率」としては集計していません。以下は本文言及と参照元出現の分析です。

調査結果の全体像

Queue株式会社のLLMOナビによる9月調査では、検索発火は33/100(33.0%)でした。回答生成時に使用されたものとして記録された検索クエリは79件で、検索発火回答あたり平均2.39件、中央値2件です。これは記録された検索の広がりを示す値で、回答の正確性を評価したものではありません。

参照URLの記録は322行あり、同一URLをまとめると303件でした。ホスト名で区別した参照ドメインは168件です。同じページが複数回答や同じ回答内に繰り返し記録された場合、URL行数ではその反復を残しています。

結婚式場・ブライダル業界のAI検索回答の特徴と押さえるべきポイント

地域・アクセス、予算・支払・準備期間、見学・予約・契約はそれぞれ10問です。写真・衣装・周辺手配は15問、指輪は3問含まれます。式場そのものを求める質問に加え、予約方法や準備のサービスを求める質問もあるため、本文の名称だけを一つの会場ランキングとして読むことはできません。

参照元の168ドメインのうち、URLの記録が1行だけだったものは124/168(73.8%)です。一方、URL行数の上位5ドメインが占める割合は87/322(27.0%)でした。情報源の分散を示す値であり、本文に登場したサービス数や推薦の集中度を示す値ではありません。

式場情報・相談窓口3件と挙式サービス2件を確認対象としました。個別会場や全ブライダル事業者の順位ではありません。

表2 確認対象5件の本文言及と指定ドメイン参照

 

対象内順位

名称と分類

本文言及

n/N・率

指定ドメイン参照

n/N・率

同じ回答での共起

1

ハナユメ

式場探し・相談

29/100

29.0%

8/100

8.0%

1

2

ゼクシィ

式場情報媒体

24/100

24.0%

11/100

11.0%

2

3

小さな結婚式

挙式サービス

21/100

21.0%

5/100

5.0%

5

4

スマ婚

挙式プロデュース

20/100

20.0%

0/100

0.0%

0

5

トキハナ

式場探し・相談

13/100

13.0%

8/100

8.0%

2

出典:Queue株式会社「LLMOナビ 結婚式場・ブライダル業界AI検索可視化調査」(2026年9月)

順位は、この表に掲載した5件の本文言及出現回答数に限ります。指定ドメインとその下位ドメインを参照の対象とし、別ドメインの公式サイトまで網羅した値ではありません。共起は同じ回答に両方があった件数で、参照ページが紹介の根拠だったことの証明ではありません。

指定ドメイン:ハナユメ=hana-yume.net/ゼクシィ=zexy.net/小さな結婚式=petitwedding.com/スマ婚=smakon.jp/トキハナ=tokihana.net。

確認対象5件のいずれも本文に出ない回答は49/100(49.0%)でした。この値を「サービスが何も出ない回答」とは読み替えません。表に含めなかった会社、製品、窓口が登場する可能性があるためです。全名称の正規化を伴う業界全体の順位は、本記事では示していません。

表3 質問テーマごとの本文言及例

 

主テーマ

回答数

確認対象内での本文言及例

地域・アクセス

10

小さな結婚式 2/10(20.0%)/スマ婚 1/10(10.0%)

予算・支払・準備期間

10

スマ婚 8/10(80.0%)/ハナユメ 5/10(50.0%)

写真・衣装・周辺手配

15

小さな結婚式 2/15(13.3%)/ゼクシィ 1/15(6.7%)

見学・予約・契約

10

ハナユメ 8/10(80.0%)/ゼクシィ 8/10(80.0%)

出典:Queue株式会社「LLMOナビ 結婚式場・ブライダル業界AI検索可視化調査」(2026年9月)

同じ意図に近い質問も含む観測結果です。10問未満のテーマは少数例として扱います。10問以上でも統計的な信頼性や再現性を保証するものではありません。

予約の10回答ではハナユメとゼクシィが各8回答に登場する

見学・予約・契約の10回答では、ハナユメとゼクシィがそれぞれ8/10(80.0%)に登場しました。地域・アクセスの10回答では、両名称とも0/10(0.0%)でした。全体ではハナユメ29/100(29.0%)、ゼクシィ24/100(24.0%)ですが、質問の目的によって出方が変わります。

試食付きブライダルフェアを尋ねた回答では、会場の説明に加えて、予約サイトを使う方法が挙げられました。オンライン見学と見積もり相談の質問でも、条件に合う会場を検索する窓口として媒体名が現れています。実会場としての推薦と、会場を探す窓口としての紹介を分ける必要があります。

公式サイトでも、ハナユメとゼクシィには式場やフェアを探す案内があります。本記事では、その役割を確認するために公式情報を参照しました。回答中のキャンペーン金額や常時実施という表現は、現在の条件を検証していないため転載していません。

媒体や式場の担当者は、フェア予約の案内、相談方法、対象プランへの導線を確認できます。次回は同じ10問で、窓口としての紹介と個別会場への直接の紹介を分け、どちらの役割で露出が変わったかを測定してください。

媒体の参照率と本文言及率は同じ質問で重なるとは限らない

ハナユメは本文言及29/100(29.0%)に対し、hana-yume.netとその下位ドメインの参照が8/100(8.0%)でした。両方が同じ回答にあるのは1件です。名称のみの回答は28件、参照のみは7件でした。

ゼクシィも本文言及24/100(24.0%)、zexy.netとその下位ドメインの参照11/100(11.0%)に対して、共起は2件でした。サイトを情報源として利用する回答と、媒体を窓口として紹介する回答が、別の質問に分かれている様子が確認できます。

地域・アクセスの10回答ではゼクシィの名称は出ていませんが、zexy.netの参照は5/10(50.0%)に記録されました。首都圏の徒歩アクセスと価格条件で式場を比較したいという質問は、会場を説明する回答になっています。媒体の参照が、媒体自体の利用推薦を意味するとは限りません。

式場のWeb担当者は自社サイトだけでなく、情報が掲載された媒体ページが参照されたかも確認できます。その場合も、施設名が本文に出たか、予約窓口が紹介されたかを別に記録してください。媒体の参照増加を、直接予約の増加へ読み替えることはできません。

予算の10回答では挙式サービスの名称が登場する

予算・支払・準備期間の10回答では、スマ婚が8/10(80.0%)、小さな結婚式とハナユメがそれぞれ5/10(50.0%)に登場しました。式場情報の媒体だけでなく、挙式を提供・手配するサービスの名称も出ています。比較対象の5件は、提供する役割が同一ではありません。

挙式と会食を50万円以内で検討したいという質問への回答では、人数などの条件を補いながら、挙式サービスや会場の形式が示されました。ここで記事が確認しているのは、予算条件に対する回答の中に名称が登場した事実です。実際にその金額で挙式できることを保証していません。

公式サイトでの小さな結婚式やスマ婚のサービス案内と、媒体による式場探しの案内は区別して読めます。回答でもこの違いを確認しないと、相談・予約窓口の紹介を、特定の会場やプランの品質評価として数えてしまう可能性があります。

事業者は、予算の総額、人数、含まれる項目、追加費用の条件が分かるように案内を点検できます。次回は質問の金額・人数条件を固定し、サービス名だけでなく、説明されたプランの条件が合っているかを別途検証してください。

AI検索対策で次に検証すべきこと

式場・媒体・挙式サービスの各担当者は、自社が会場の提供、相談、予約、手配のどこを担うかを案内上で確認してください。料金や特典は適用条件と有効時点を併せて点検します。施策後の検証では、同じ質問で施設名と窓口名を分けて集計し、指定サイトの参照と本文の紹介が同じ回答にあるかを記録します。来館数や成約率への効果は、この調査だけでは判断できません。

実施した変更と日付を残し、元の質問群を維持して再計測します。追加した質問は別枠で管理し、率が変わった場合は分子・分母とポイント差を示してください。同時期のモデルや検索条件も記録し、ページの変更だけが原因と断定せず、回答内の説明と合わせて評価します。

調査の限界と次回検証

これは2026年9月の取得回答を対象とする単月の観測です。同業界の前月レポートや比較用引き継ぎ情報は提供されていないため、増加・減少や継続傾向は判定していません。Geminiの具体的なモデル版や履歴なども不明で、独立した同条件の100試行とみなすことはできません。

今回の出現数は、市場シェア、サービス品質、実利用者の評価、SEO順位、売上を表しません。Gemini以外のAI検索へ一般化することもできません。次回は質問文、分類、名称とドメインの範囲を固定し、実行条件の記録を補いながら比較します。

調査方法・出典

出典はQueue株式会社「LLMOナビ 結婚式場・ブライダル業界AI検索可視化調査」(2026年9月)です。100問と100回答を質問本文で対応付け、本文の名称、参照元、検索の記録を再集計しました。主テーマは質問文の用途を基準に1問1つへ分類し、件数を均等にする調整はしていません。

企業・サービスの役割は公式案内も確認しました(確認日: 2026-09-20 )。料金、機能、実績などAI回答に含まれる個々の主張を網羅的に検証したものではありません。未確認の条件や実績を、事実として本文へ転記していません。