英会話スクールを探すとき、「初心者におすすめは?」「ビジネス英語なら?」「料金が安いところは?」「海外赴任前に短期間で学ぶなら?」と生成AIへ相談する使い方が考えられます。

Queue株式会社が運営する「LLMOナビ」の2026年9月調査では、英会話スクール・英語学習サービスに関する100個の非指名質問をGeminiに入力し、回答本文に登場したサービスと、参照元として記録されたWebページを分析しました。

その結果、100回答中98回答でWeb検索が発火しました。一方、参照元として頻繁に利用されるサイトと、回答本文で学習先候補として名前が出る英会話サービスの顔ぶれは一致していません。

また、100問全体では上位でなくても、ビジネス実践や契約条件など質問テーマを絞ることで、多くの回答に登場するサービスも確認されました。

調査概要

項目

内容

調査主体

Queue株式会社/LLMOナビ

調査目的

英会話スクール領域におけるGemini回答内のサービス名と参照元の可視化

対象業界

英会話スクール・オンライン英会話・関連英語学習サービス

対象AI

Gemini

調査設計上の質問数

100問

取得回答数

100回答

分析対象回答数

100回答

調査年月

2026年9月

非指名と確認できた質問数

100問

地域

JP

言語

日本語

Web検索発火

98回答

事前学習ベース

2回答

確認できなかった実行条件

Gemini詳細モデル、アプリ/APIの別、正確な実行日時、検索設定、会話履歴、個人化等

ここでいう「非指名質問」とは、特定のスクール・サービス名を原則として質問文へ入れず、「英会話初心者におすすめのスクールは?」「仕事帰りに学べる場所は?」「ビジネス英語に強いスクールは?」のように、目的や条件から尋ねる質問です。

本記事で使う「参照元・本文言及・推薦」の読み方

「参照元」は、Geminiが回答生成時に利用したものとして記録されたWebページ・ドメインです。

「本文言及」は、英会話スクールやサービスの名称が回答本文に1回以上登場した状態です。同じサービス名が1回答内に複数回出ても、回答単位では1件として数えます。

「推薦」は、単なる情報源や説明対象ではなく、受講・利用先の具体的な候補として提示されたケースです。

今回の元データでは、全サービスについて推薦の役割を統一基準で判定していません。そのため本記事では、主ランキングとして「本文言及出現回答数」を使用します。

調査結果の全体像:100回答中98回答でWeb検索が発火

Queue株式会社のLLMOナビによる9月調査では、100回答中98回答でWeb検索が発火しました。

検索が発火しなかったのは、

「アウトプット中心で英語を学べるサービスは?」

「学生が通いやすい英会話スクールは?」

の2回答のみです。

検索発火した98回答では、Geminiの回答生成時に使用されたものとして記録された検索クエリは合計426件。1回答あたり平均4.35件、中央値4件でした。

参照元は延べ1,259件、ユニークURLは987件、ユニークドメインは450件です。

今回の質問群では、ほぼすべての回答でWeb検索を組み合わせていたことが分かります。

ただし、検索が発火したこと自体は、特定の英会話サービスが回答に出ることや、回答内容が正確であることを意味しません。

検索後にどの情報源を参照し、最終回答でどのサービス名を提示したかを別々に見る必要があります。

英会話スクール業界のAI検索回答の特徴と押さえるべきポイント

今回の100回答では、大きく4つの特徴が確認されました。

第一に、ネイティブキャンプやDMM英会話など、多数の質問に横断的に登場するサービスがあります。

第二に、参照元として頻繁に使用されるWebサイトと、回答本文に登場する英会話サービスは同じではありません。

第三に、同じサービスでも、関連ドメインが参照された回答数とサービス名が本文に登場した回答数には大きな差があります。

第四に、初心者、料金、講師、ビジネス、留学など、質問テーマによって候補サービスの構成が入れ替わります。

そのためAI検索上の可視性を見る際は、「英会話スクール」という大きなカテゴリでの総合順位だけでなく、自社が獲得したい学習目的や利用条件ごとに観測する必要があります。

表記統合後、ネイティブキャンプは48回答に登場

元の自動言及ランキングでは、DMM英会話とネイティブキャンプがそれぞれ40/100回答でした。

しかし、ネイティブキャンプには「Native Camp」「NativeCamp」「ネイティブキャンプ(Native Camp)」など複数の表記があります。

同一サービスと確認できる表記を回答単位で統合すると、ネイティブキャンプは48/100回答に登場しました。

続いて、

  • DMM英会話:40/100

  • ベルリッツ:40/100

  • Gabaマンツーマン英会話:34/100

  • Kimini英会話:34/100

  • ECC外語学院:33/100

  • Bizmates:31/100

となりました。

この順位は、英語力の伸び、講師の質、料金の安さ、利用者数、顧客満足度などを評価したものではありません。

あくまで今回の100質問に対して、Geminiの回答本文へサービス名が登場した回答数です。

また、オンライン英会話、通学型スクール、英語コーチングなど異なるサービス形態が含まれているため、単純な品質順位として扱うべきではありません。

参照元1位はenglishhub.jpの64回答。本文言及上位とは顔ぶれが異なる

回答生成時の参照元を回答単位で集計すると、englishhub.jpが64/100回答で最も多く登場しました。

続いて、

  • ecc.jp:29/100

  • diamond.jp:29/100

  • eikaiwa.englishfactor.jp:23/100

  • bizmates.jp:21/100

です。

一方、本文言及の上位はネイティブキャンプ、DMM英会話、ベルリッツなどでした。

つまり、Geminiが回答作成時に頻繁に使う情報源と、最終的に受講先の候補として名称を出すサービスは別に捉える必要があります。

英会話スクールのAI検索対策を確認する際、「自社サイトが参照されたか」だけをKPIにすると、回答本文で自社がどのように扱われたかを見落とす可能性があります。

反対に、回答本文にサービス名が頻繁に出ていても、同じ回答でそのサービスの関連サイトが参照されていないケースがあります。

ネイティブキャンプは本文48回答、関連ドメイン参照は4回答

主要サービスの関連ドメインと本文言及を比較すると、さらに差が明確になります。

ネイティブキャンプは48/100回答で本文に登場しましたが、nativecamp.netが参照元として確認されたのは4/100回答でした。

DMM英会話も本文言及40/100に対し、eikaiwa.dmm.com参照は10/100です。

一方、ECC外語学院は本文言及33/100、ecc.jp参照29/100で、両者が同じ回答で確認されたのは27回答でした。

ベルリッツは本文40、berlitz.com参照17、同時出現16。

Gabaマンツーマン英会話は本文34、gaba.co.jp参照9、同時出現8です。

ここから分かるのは、「サービス名がAI回答に出ること」と「そのサービスの関連サイトが情報源になること」は同じ現象ではないという点です。

ただし、関連サイトが参照されていないからといって、サービス情報が使われていないと断定することもできません。

比較記事、英語学習メディア、他のWebページ、Geminiが保持する情報など、複数の経路が考えられます。

同じ回答で関連ドメインとサービス名が共存していても、参照ページが名称提示の直接原因だったという因果関係までは今回のデータでは確認できません。

ビジネス・留学・専門職ではBizmates16/23、ベルリッツ15/23

質問テーマを分けると、100問全体の順位とは異なる構成も確認されました。

「プレゼン対策」「海外赴任」「英語面接」「技術職」「営業職」「管理職」「商談・交渉」「医療英語」などをまとめた「ビジネス実践・留学/資格・専門職」の23問では、

  • Bizmates:16/23

  • ベルリッツ:15/23

  • Gabaマンツーマン英会話:10/23

  • Cambly:9/23

  • ネイティブキャンプ:8/23

に登場しました。

Bizmatesは100問全体では31/100ですが、このテーマでは23問中16回答に出ています。

一方、「体験・契約・講師条件」の10問では、DMM英会話が9/10、ネイティブキャンプが7/10、Kimini英会話が6/10でした。

この違いから、総合的な本文言及数だけでは「AIがそのサービスを何に向いた候補として捉えているか」は分かりません。

英会話事業者が自社のAI検索可視性を測る場合は、

  • 初心者

  • ビジネス英語

  • 海外赴任

  • 資格・面接

  • 発音

  • 料金

  • マンツーマン

  • 予約の柔軟性

  • 学習継続

など、ユーザーが実際に比較する条件ごとに質問群を固定して確認する必要があります。

AI検索対策で次に検証すべきこと

今回の結果から、英会話サービスがまず確認すべきなのは、「自社がどの質問テーマで候補になっているか」です。

ビジネス英語を強化したいサービスであれば、

  • 英語会議

  • プレゼン

  • 商談・交渉

  • 海外赴任

  • 管理職

  • 営業職

  • 技術職

などの質問群を固定します。

初心者向けであれば、

  • 基礎から学びたい

  • 文法を学び直したい

  • 日本語で質問したい

  • 講師を選びたい

  • 無料体験を受けたい

といった意図を分けます。

そのうえで、

  1. 自社名が本文に登場した回答数

  2. 自社関連ドメインが参照された回答数

  3. 実際の受講候補として提示された回答数

を別々に測定します。

たとえばビジネス英語ページを改善した後に自社名の出現が増えたとしても、そのページ改善が直接的な原因だとは1回の調査では証明できません。

同じ質問、同じAI、同じ地域・言語、可能な限り同じ実行条件を維持し、複数月の変化として確認する必要があります。

また、関連ドメイン参照と本文言及の差が大きいサービスでは、「公式・関連サイト以外のどの情報源と一緒に自社名が出ているか」を回答単位で確認することも次の検証候補になります。

調査の限界と次回検証

今回の調査は2026年9月に取得したGeminiの100回答を対象とする単月観測です。

ChatGPT、Google AI Overview、AI Modeなど、他のAIサービスへ結果を一般化することはできません。

Geminiの詳細モデル、アプリ/APIの別、正確な実行日時、検索設定、会話履歴、個人化なども確認できていません。

また、質問テーマによって対象質問数は5〜23問と異なります。そのため、テーマ別の出現差を統計的に有意な業界傾向と表現することはできません。

回答内には料金、講師、営業時間、無料体験、キャンセル条件などの具体情報が含まれますが、今回の調査では、それらを各サービスの最新公式情報と一件ずつ照合していません。

AI回答への本文言及数は、サービス品質、学習成果、利用者数、市場シェアを示すものでもありません。

次月以降は、同じ100問、同じ表記統合ルール、同じテーマ分類をできる限り固定し、本文言及、参照元、テーマ別出現、検索発火の変化を継続確認することが重要です。

調査方法・出典

Queue株式会社が運営する「LLMOナビ」の2026年9月調査として、英会話スクール・関連英語学習サービスに関する100個の非指名質問をGeminiに入力しました。

取得した100回答について、Web検索発火状況、回答本文、参照元URL・ドメイン、Geminiの回答生成時に使用されたものとして記録された検索クエリを分析しています。

本文言及は回答単位で集計し、日本語・英語・略称など同一サービスと確認できる表記のみ統合しました。専門プランや別サービスは無条件に本体へ合算していません。

出典:Queue株式会社「LLMOナビ 英会話スクール業界 AI検索可視化調査」(2026年9月)